函館高専埋蔵文化財研究会がベトナムの開泰元寳発見!



 
函館高専の埋蔵文化財研究会が、知内(しりうち)町から見つかった
涌元(わきもと)古銭を調査していたところ、平成23年5月15日に、ベ
トナム陳朝の「開泰元寳(かいたいげんぽう:1324年初鋳)」を発見
しました。このお金は日本では初めての出土となります。
 この涌元古銭は、今から60年ほど前に知内町の道路工事中に見つかり、
知内町郷土資料館に997枚が寄贈されていましたが、これまで調査がさ
れていませんでした。これを中村和之教授が借り受けました。埋蔵文化
財研究会は、借り受けた3年前からずっとこの調査を行っており、今回
はメンバー4名にお話を聞くことができました。

 物質工学科4年の千葉元気(もとき)さんは、1年の時から入部し涌元
古銭の調査にも最初から携わっており、今回の開泰元寳を実際に発見し
た学生です。千葉さんは今の心境を
「大きな発見をし、普通の高専生活では味わえない経験をしました。関
われてうれしいのですが、同じことの繰り返しの中で新しいものをたま
たま発見しただけなので実感はまだわいていません。」
と語っており、また今後の展開については、
「まだ997枚のうち670〜680枚しか調べておらず、まだ終わっていませ
ん。今後は残りの調査のスピードを上げ、小さくてもまた新しい発見を
するなどして楽しんでいければと思います。」
と抱負を述べていました。

 物質工学科3年の北村茉友(まゆ)さんは、
「埋蔵文化財研究会に興味はあったのですがなかなか入れず、新入生歓
迎会を見て「入ろう」と思い、今年の4月に入部しました。」
と入部の経緯を語り、入部してすぐに新しい発見に立ち会えたことにつ
いては
「ラッキーというよりもむしろ驚きです。X線装置で今後も積極的に調
べていきたい。」
と話していました。

 物質工学科1年の杉本紬(つむぎ)さんは今回お話を聞いた中では最
年少で、今後も長く様々な調査に関わることになりますが、
「小学生のころに参加した公開講座(平成18年度:掘ろう!函館の縄文
遺跡<中村和之教授>)で発掘イベント(南茅部臼尻C遺跡)に参加し
て、それがきっかけで埋蔵文化財研究会に入りたくて高専に入学しまし
た。今後もいろいろなものを調べていきたい。」
と今後に期待を寄せていました。

 最後に専攻科生産システム工学専攻1年の渡邉惠太さんは情報工学科
出身で、拓本を取り古銭に書かれている字から判別できた文字をもとに
300種程度ある古銭から該当するものを予測するソフトの開発に関わっ
ており、
「X線装置といった普段扱うことのない機械に触り、高専生活を送る中
では味わえないものを経験できた。」
と感想を述べていました。

 埋蔵文化財研究会はこれから残りの涌元古銭300枚程度の調査を行い、
その次には日高町で発見された賀張(かばり)古銭を調査することが決
まっています。今後のさらなる活躍に期待しましょう。

(この発見につきましては、函館新聞、北海道新聞、毎日新聞、朝日新
聞(掲載日順)にも記事が掲載されました。)



下段左から北村さん、千葉さん、杉本さん、渡邉さん、
上段左から中村教授、高橋准教授

なお、函館高専埋蔵文化財研究会のホームページは下記URLを
ご覧ください。


http://maibun.org/