学生の自学自習の状況等に関するアンケート結果

学生の自学自習に関するアンケート結果およびこれらの結果を踏まえて今後取り組むべき事項などについて示します。


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>>本科1年生の数学分野の学習への取組み姿勢に関するアンケート結果

1.進路について、現在考えているもので最も近いものはどれですか。



およそ80%の学生については高専卒業後の進路について明確な希望を持っているが、 およそ20%の学生は進路について具体的なイメージがつかめないままでいる。 本事業で開発した進路支援システムなどを有効に活用し、 学生自身がキャリアイメージを低学年のうちから明確に持てるようにすることにより、 学習などに対する意欲の向上が期待できると考えられる。



2.授業以外で、平日に、寮やアパート、自宅などで1日にどれくらいの時間、勉強していますか。



日常的に学習する習慣の身についていない学生については、学習方法や生活指導を行うことで日常的な学習習慣の定着を促していきたい。 また、操作が容易で理解しやすい学習支援ツールやコンテンツを開発あるいは活用し、全ての学生が日常的に学べる学習環境を整えていきたい。



3. 授業以外で、休日に、寮やアパート、自宅などで1日にどれくらいの時間、勉強していますか。



休日に3時間以上の学習を自主的に行う学生の割合は平日の1.6%から4.7%に増加している。 休日もほとんど学習しない学生とあわせて、 適切な学習支援ツールやコンテンツを開発あるいは活用して知識・能力の向上を図りたい。



4. 高専の授業のレベルについてどう思いますか。



約半数の学生が高専の授業レベルはやや高いと感じており、 苦手分野も含めて知識・能力の習得を支援する補助学習教材などの仕掛けが必要である。 現状の授業レベルを適切であると感じている学生ならびにもう少し高いレベルの授業を希望している学生に対しては、 ステップアップ教材を利用したさらなる知識・能力の向上が期待できる。



5. 高専に入学してから今までの勉強の理解度についてどう思いますか。



高専の学生は高校の一般教養科目をおよそ2年間で学ぶため、 本アンケートに回答した高専1、2年生のおよそ90%の学生が高専における 勉強の理解度を思っていたよりも難しく感じていると考えられる。 思っていたよりも難しくて理解できていないと回答したおよそ30%の学生に対して、 自宅学習や補講に活用できる教材を開発あるいは活用することにより高専で学ぶ全ての学生の理解度の向上を目指したい。



6. 寮やアパート、自宅でのふだんの勉強方法について近いものはどれですか。



およそ半数の学生が宿題とあわせて復習あるいは予習を行っており、 自宅での学習を支援する教材の活用により知識・能力の効果的な定着と向上が期待できる。
宿題以外の学習を行っていない学生についても、 短時間の復習あるいは予習を必要とする講義の実施や自己学習を支援する教材を用いることで日常的な学習習慣の定着を図りたい。
およそ40%の学生が「レポートや設計製図以外に勉強をしていない」と回答しているが、 この原因の1つとして後に示すアンケート結果に示される「設計製図やレポート作成の作業の過負荷」が考えられる。



7. 寮やアパート、自宅で行う勉強の問題点はどれですか。



およそ半数の学生が学習時間の確保や理解の困難さを勉強の問題点として挙げている。
携帯端末を利用して通学時間や休憩時間に短時間で要点を学ぶことのできる補助教材や動画などを 有効に活用した学習教材の開発と提供によりこれらの問題点は解決できると考えている。 また、学生が学習に集中できる環境の整備や適切な スケジュール管理の指導を行うことにより勉強に対する多くの問題点が解決できると考えられる。
高専ではレポート等の負荷が他の教育機関と比較して大きいと言われているが、 アンケートに回答した低学年(高専1年生、高専2年生)でもすでにそうした傾向となっており 学生の自学自習の障害かつ大きな問題である。
この傾向からも専門科目や実習が増える高学年になるにつれてこの回答率も高くなることが容易に推測できる。 教員はそのレポートや設計製図に学生が限られた学習時間のなかでどの程度の時間を割り当てることを想定しているのか、 また学生が予習復習を行うための学習時間の確保が可能なのかといった情報を授業担当者間で共有してこの問題を解決していく必要がある。



8. 予習はどれくらいしていますか。



アクティブラーニングの一つの方法である「反転学習」は自宅での予習が不可欠である。
この調査からは、現状の学生の学習習慣のままでは、反転学習を進めるのはかなりの困難が予想される。
教員が新しい反転学習を研究し講義に取組もうとするとき、 この過半数が予習をしていないというデータを踏まえた教材作成への工夫が必要であろう。



9. 復習はどれくらいしていますか。



教員の教授スタイルの改善と講義スキルの向上により学生に復習の必要性とその効果を理解させるとともに、 学生自身が自己の到達度を日常的に測定できるe-testなどのアセスメント環境を構築し、 復習も含めて学生自身が主体的に学習する環境と補助教材を整備する必要がある。

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